- ☆しずはうす☆
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【しずはうす】おうちの台所をフロアーに…。
手作り巻きずしと、いいお出汁の香りのお味噌汁 
3階フロアで、お昼ごはんに巻きずしとお味噌汁を作りました。
ベテラン主婦の女性利用者様「私は祭りやお彼岸、お盆のたんびに50本も100本も巻いてきた!」
仕事一筋男性利用者様「そんなん巻いたことないけど、できるやろか」
ご飯を広げ、具材をのせて、くるっとひと巻き。なかなか皆さん苦戦されています。
「あら!具がはみでてる!」
「もしかして、巻きずしやのうて、ちらし寿司になるんやないか?」
1人1本・・・なので、50本巻きます。
刻みのりを周りにつけて完成です。
今回は、1枚の大きなのりだと噛みきれない方もおられるため、きざみのりを使用しました。
「のりで巻かんと、どうやって食べるねん。巻きずしではない」と辛口のコメントもいただきましたが、なんとか完成することができました。
辛口のコメントを頂いた利用者様も「なかなかええ出来やないか」と感想を聞いて一安心。
次はお味噌汁です。
お出汁に、お豆腐、ねぎ、わかめを入れます。
煮立ったところで、お味噌をいれて、味見。「ええお味です。」
お味噌汁のいい香りがフロアいっぱいに充満し、「そろそろお昼やな」「お腹すいたな~」との声も聞こえてきました。
さぁ、いただきましょう!
みなさんお味噌汁は目を閉じて、じっくり味わっておられます。
いつもより具も大きめで、食べごたえがありそうです。
巻きずしも、好評です。普段、なかなか食が進まない方も手づかみで、食べておられます。
施設の中で食事は1階の調理場で調理されたものがフロアに運ばれてきます。
「上げ膳据え膳」それはそれで嬉しいことですが・・・
お家でのことを思い出してみてください。
お母さんや奥さんがエプロンをつけて、台所に向かっている姿…
「トントントン・・・」という包丁の音
「ぐつぐつ」というお鍋が煮える音、お出汁の香り
「ジュー」と焼く音、香ばしい香り
「今日のご飯なに~?」
とよくある光景が目に浮かぶことと思います。
ごく当たり前の日常の姿です。
この光景から受ける音やにおいなどで、一気にお腹が減り、ご飯が食べたいと思うようになります。
つまり、脳が食事モードに切り替わるのです。
脳が食事モードに切り替わると、食欲もアップし、内臓もしっかり働きだします。
おいしく食事をとることの準備が出来上がるのです。
しかし、この光景は施設ではなかなか作り出せません。
今回、フロアーで料理することにより、昔、お家で味わったこの感覚を少しでも思い出していただきたいと考えていました。しずはうすも『自宅』のようでありたいと願っています。
お家のように毎食を五感で感じていただくのは難しいですが、今後も少しでも続けていきたいと思っています。
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