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【しずはうす】とろみ№1~ 私にあった『とろみ』は…?~

 皆さん、「とろみ剤」という物をご存じでしょうか?

 とろみ剤とは、うまく飲み込みができない方、嚥下障害の方などに使用します。さらさらした水分は口の中に広がりやすく、力を入れないとのどの奥の方に入っていかないのです。そこで、液状の食品にとろみをつけることで、のどの奥(咽頭)への流入速度をゆっくりさせることができ、バラバラになりやすい形態の食事もまとまって飲み込みやすくすることができます。

 とろみの粘度は利用者様の状態によって、それぞれ異なるので、統一することができません。一人ひとりにあわせて調整していきます。そこで、何か指標となるものがあると分かりやすいのでは…、と考え、一つの指標を作ってみました。 

今までは、とろみをつける際には、テーブルスプーンを使用し、つけていました。しかし、それでは、とろみをつける人によって少なからず量が変わってきます。多すぎたり…、少なすぎたり…、と。そこで、計量スプーンを購入し、とろみ剤の使用量が人によってバラバラになりすぎないようにしてみました。計量スプーン5cc、10cc、15ccでだいたいどのくらいのとろみがつくのか、お茶と牛乳で実験してみました。写真では少しわかりにくいですが、スプーンで掬ってみる、飲んでみると違いは一目瞭然です。

 とろみ剤は嚥下障害の方には必需品になりつつありますが、とろみ剤を入れることによって、舌触りやのどごしなどが変わってくることは事実です。しかし、気管への侵入、誤嚥性肺炎などから少しでも私たちを守ってくれることも事実です。とろみ剤を使いながらも、工夫して「おいしく食事を食べていただく」ということを忘れず、嚥下障害の方々と向き合っていかなければならないと、改めて感じました。

文責 田中 言語聴覚士

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