0歳と1歳のはざまで
人間には0歳か1歳しかいない
「ものぐさ精神分析」の岸田秀さんの言葉です。
人間はみな 死ぬまで未熟な赤ん坊ですが
自分が未熟な赤ん坊だということを
まったく自覚していないのが0歳の赤ん坊で、
少なくとも自分の未熟さを自覚しているのが1歳の赤ん坊というわけです。
人はつい知識におぼれて
謙虚さと客観性を見失ってしまいやすい生き物だと思います。
すべて知り尽くしているわけではない。といって
まったく分かっていないというわけでもない。
分かっている部分と分からない部分があって
それを自分の目の前に取り出し
具体的に目を向け、考え続けていくことが
1歳の赤ん坊ということなのでしょう。
そうは分かっていても
なかなか1歳になりきれず
いつまでたっても0歳以上1歳未満の自分…。
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